数年後、弟ヤマサチが海の宮から戻り、釣り針を返してもらったがそのときにウミサチはヤマサチに呪文をかけられてしまう。「ウミサチが高い所に田を作ったら低い所に田を、低いところに作ったら高い所に田を作りなさい」。ヤマサチは海の神にそう指南されていた。水をつかさどる海の神が水を操って、3年の間に呪文通り貧しく愚かになったウミサチが弟を攻めてくる。「塩盈玉(しおみつたま)を使ってウミサチを溺れさせなさい。ウミサチが謝ってきたら塩乾玉(しおひるたま)を使って潮を引かせなさい」と、弟は戦いに勝利する方法まで教えられているので、最初からウミサチには勝ち目はなく「今後はあなた様の昼夜の守護人となって仕えましょう」とヤマサチに誓う。ウミサチはハヤトの祖であるので、この物語の最後は、「だからハヤトはその溺れたときの様子を演じ、そして今も仕えているのだ」と結んでいる。 |